
陰茎プロステーシス挿入術・・・あまり聞き覚えの無い言葉かもしれませんね。
勃起不全に悩む男性の中には、様々な治療を試したのに、あまり効果を得られなかったという場合もあるかもしれません。
そこでこの記事では、ED治療最後の希望か?と期待される陰茎プロステーシス挿入術についてわかりやすく解説していきます。
ほぼ全ての勃起不全が治るプロステーシス挿入
外科的手術でペニスの陰茎に埋め込む
プロステーシス挿入術は、陰茎注射などをしても効果がなかった場合に、本当に最終手段として行うべきものです。
曲げられるプラスチック、または、ゴムのようなものを手術でペニス内に挿入し、勃起力が衰えていても、そのゴムのようなものを曲げると硬く勃起したような状態になります。
外科手術でプロステーシスを埋め込むことになるため、メスを入れるという抵抗感があり、なかなか決断できない人がほとんどです。
もちろん、医師もプロステーシスを入れる前に、バイアグラやレビトラ、シアリスなどの精力剤、ED治療薬でなんとか治療できないか探り、陰茎海綿体注射なども含めて治療法を探ります。
様々な治療法を試して改善したらそれでよいのですが、十分な改善ができず、それでも勃起したい人、勃起してセックスできるようにしたい人に対してプロステーシス導入をすることになります。
最初からいきなりプロステーシスを入れるということにはならないことが多いため、安心して医師に相談し、ED治療を始めて下さい。
勃起したい時にいくらでも勃起状態にできる
プロステーシス挿入は、勃起したいと思った時に、最低限の性的刺激で勃起させるED治療方法です。
最終手段と言われるのは、海綿体組織にプロステーシスを挿入する手術を行うためで、一度入れてしまうと再度取り出さないといけなくなります。
プロステーシス挿入後は、自身で曲げてしまうと、あとは弱い勃起力でも血液が多少流れ込んで勃起したような状態に近づくことで、プロステーシスの膨らみも追加されてしっかり硬いペニスになってくれます。
ただし、あまりにも激しいセックスやペニスの陰茎が曲がるような体位でのセックスは男性の亀頭やペニス、海綿体組織や根元付近に負荷がかかりすぎて怪我をする恐れがあるので、あまり激しい行為はできません。
このプロステーシスを挿入する人の年齢はほとんどが50歳、60歳というような高齢者で、年齢からくる勃起不全になっている場合が多いです。
若い人やまだバイアグラでなんとかできる人に対しての施術ではないので、基本的に激しすぎる行為は考慮されていません。
稀に若くして勃起不全で悩む方がプロステーシスを利用することもありますが、年齢によっては他の治療法をしっかり検討した上で、可能な限りメスを入れずに行う治療を優先します。
海綿体内に埋め込む手術になる
プロステーシスは勃起不全が完治できなかった場合でも選べる手段の一つとして存在感は大きいのですが、海綿体内にプロステーシスを埋め込むという大掛かりな治療法であるため、必ずしもすべての人が選べるものではありません。
ペニスリングやペニスバンド、ポンプ式のものでトレーニングしたり、食事や運動習慣の改善などで勃起不全を解消できることのほうが多いです。
プロステーシス挿入は後戻りできなくなる可能性がある治療なので、できるだけその他の方法で治療すると良いでしょう。
海綿体内に注射をする治療でもある程度効果は期待できるため、医師のアドバイスに従い、安全で無難な治療法を選びましょう。
メスを入れての手術後、治療痕が治るまではセックスできず、治療後にもペニス内で安定するまではあまり激しいセックスはできないと考えましょう。
オナニーも同じで、海綿体とプロステーシスが中でズレて、擦れてオナニーしていると海綿体組織が傷つく可能性もあるので、注意が必要です。体内に埋め込むことで合併症を招く可能性があるため、本当に最後の手段となります。
セックスできるようになるには、ペニス内でプロステーシスが安定して、合併症も起こさず、排尿や射精にも影響がないことを確かめ、内蔵圧迫なども起きていない事を確かめないといけません。
効果がはっきりとした治療法ですが、リスクも大きいので、簡単には選べないのがプロステーシス挿入手術です。
プロステーシス挿入術は最後の手段
バイアグラも海綿体注射も効果がない時だけ
プロステーシス挿入を選ぶのは、患者よりも医師で、バイアグラなどの投薬も効果がなく、海綿体注射も効果が薄く、リングなどを使用するなど、他の方法であまり効果がなかった時にプロステーシス挿入を医師から提案します。
この方法はそもそも患者それぞれに合うかどうか、本当に他の方法がないかを考えてから選択することになります。
通常の場合、医師は治療開始時に最終的にこのプロステーシスになる可能性にも触れた上で禁煙や禁酒、運動不足解消を提案してくれます。
まずは食事を工夫し、運動ができるかどうか考えて、禁煙にも真剣に取り組み、勃起不全の要因を確実に取り除いて下さい。
手術後に安定するまで時間がかかる
プロステーシス挿入術のあと、体内に埋め込んだものが安定するまでに、しばらく様子を見る必要があります。
入院をするほどではない場合が多いのですが、しっかり海綿体組織の中で安定してくれないと、オナニーするときでさえ内部組織が傷ついて出血したり、前立腺付近が傷ついてしまったりする可能性もあります。
年齢や体力によっては激しいセックスより、スローセックスを心がける必要があるため、早めにスローセックスの技術も習得すると良いでしょう。
メスをいれるのはやはり不安が大きい
ペニスにメスを入れて外科手術を行うのは誰でも怖いものです。ペニスは、海綿体組織という2つの長い棒のようなものと尿道、先端の亀頭が組み合わさっているだけのシンプルな構造です。
血液が海綿体組織というスポンジのような組織に流れ込むことで勃起するのですが、プロステーシスが入っていると流れ込む血液が不足していても少量の血液でしっかりと勃起してくれます。
それでも海綿体というたくさんの血液が流れ込む場所にプロステーシスを挿入することになるので、不安があるのは当然です。しっかり時間をかけてリハビリし、挿入したものが安定するとセックスをしても大丈夫でしょう。
バイアグラや海綿体注射とは治療の仕組みが異なるので、事前によく手術内容を把握する事も大切です。
プロステーシス挿入の欠点
性行為しない時は自分でペニスを折り曲げる
プロステーシスを入れたあとは、セックスする時に自身でそのプロステーシスを勃起する時の角度、女性が喜べる角度に曲げて挿入します。
ペニスの皮や海綿体組織の柔らかさは残りますが、プロステーシスで内側から膨らませているとペニスの硬さは勃起不全のときよりも固くなり、セックスはできるようになります。
少なくとも勃起状態になるので、女性に挿入するだけのペニスにはなり、女性も男性が射精して弱くなっていたとしても、プロステーシスがあるので、しばらくはその硬さでセックスを続けられます。
常に硬さや勃起力を維持するためには、男性の前立腺マッサージをしながらのセックスが良いでしょう。
少しテクニックが必要で、場合によっては3Pしないとできない可能性があり、女性ひとりが前立腺マッサージ、女性一人が騎乗位でイキ続け、男性は下になってペニスを固くし続けるという方法も不可能ではありません。
セフレやセックスの好みの相性なども重要で、そういうセックスに理解がある人同士でないとできないため、現実的ではないのですが、方法として不可能ではありません。
プロステーシスがれるとペニスを折り曲げて勃起させるようにできるので、勃起不全で何もしないよりはマシです。
ペニスサイズが大きくなりすぎて困ることも
プロステーシスを入れると、女性からは、それまで勃起が不十分だったパートナーのペニスがいきなり、少し大きく、硬く、長さも伸びたような感覚になります。
プロステーシスが挿入されて、陰茎海綿体の膨張も合わせて少しペニスが太くなるので、パートナーの女性の満足感はより大きくなります。
プロステーシスの状態によっては勃起の角度が女性にはきつい状態になることもあり、調整や動き方が難しくなるかもしれません。
セックスしている時に女性が騎乗位でぐるぐる回すように腰を動かす場合は、プロステーシスが曲がってしまう可能性があるので、体を強く押し付けるセックスはできない可能性があります。
また、プロステーシス挿入により、勃起不全のときよりペニスの長さが伸びてしまって、女性の感じるセックスの感覚、快感、感じる場所に変化が起きる可能性があります。
膣の一番奥で感じなかった女性が、少し大きいペニスでセックスすることで勃起力がアップして、女性の奥にも届くようになって、快感も増して激しくセックスできるようになるでしょう。
身長差のあるカップルの場合や、体型の差が大きいカップル、風俗嬢などとプロステーシスありのセックスをすると本来のペニスの硬さと違和感を感じられてしまうこともあるので注意しましょう。
勃起したくないときでもすぐに勃起してしまう
プロステーシスを挿入していると、ちょっとでもペニスに血液が流れ込むとすぐに太くなってしまいます。プロステーシスの種類によってはポンプで空気を入れて自身でふくらませるものもあるのですが、ほとんどは手間がかかるため、選ばれません。
この時ペニスを上向きでパンツの中に収めておく場合、ちょっとした刺激でペニスが勃起すると当然固くなって、少し目立ってしまう可能性もあります。
ペニスが勃起して、ズボンの中にあっても勃起してるのが分かってしまうような変な角度にプロステーシスが曲がってしまうと、公然な場所では少し直すのが大変なので、トイレに行かないといけなくなります。
また、温泉や公衆浴場でもプロステーシスを入れているとおかしなペニスの状態のままになってしまうため、恥ずかしさを覚えることもあるでしょう。
そこまで他人のペニスを温泉で見る人はいないのですが、思いっきり勃起する角度にプロステーシスを曲げていると驚かれてしまうため、気遣って重力に抵抗させず下向きに曲げておくと目立たずに済むでしょう。
日本国内では未認可の治療法
東邦大学や海外のクリニックで施術可能
プロステーシス挿入術は、日本では東邦大学で行われているようですが、他にも手術経験のある医師がいる場合、他の病院やクリニックでも施術してもらえるかもしれません。
大きい手術というほどではないのですが、しっかりと設備の整った病院に医師も患者も集まって手術をする可能性はあります。
プロステーシス挿入術は日本で未認可なので、対応できる医師がどこにでもいるわけではなく、手術できる医師がいても予約などで埋まっているとなかなか施術までしてもらえないかもしれません。
お金を積んでも準備や個別の対応のために、時間がかかるため、どうしても急ぐ場合は海外の医師を頼るのもありですが、日本で手術をうける場合の2倍から3倍ほどお金がかかるかもしれません。
移植後は勃起不全には困らない
プロステーシスを体内に移植したあとは、わずかでも勃起できる力があると、プロステーシスの力でセックスもオナニーもできるようになります。
もししっかりと勃起できなくても、プロステーシスの向きを変えるだけで勃起した状態と同様になるため、移植後に安定していると、セックスは可能です。
勃起不全が完治すると言うよりは、物理的にペニスを固くする方法で、女性からするとペニスが少し太く、長くなったような感じになるため、セックスでの快感にも差が出るかもしれません。
プロステーシスが女性にとってのディルドのような役目を果たすこともあるので、若い奥様や愛する同じ年齢の妻をもっと満足させられるようになるでしょう。
治療費はかかっても100万円ほど
プロステーシス挿入術は2019年時点ではまだ日本で治療する認可がおりていないものと言われています。
国内の一部のクリニックや大学病院、海外の病院で施術してもらうことになるため、国内でこのプロステーシス手術を受ける場合はどうしてもお金がかかります。
健康保険を適用させるにも認可されていない治療なので、3割負担の治療が適用されず、満額の支払いが必要になります。
海外で手術をうける場合は、入院なども含めてさらにお金がかかる可能性があるので、100万円から200万円はかかると見込んだほうが良いかもしれません。
国内のクリニックや大学病院では海外で治療を受けるよりは、旅費などを節約できるため、頼れるクリニックを探してみて下さい。
まとめ
プロステーシス挿入術は、陰茎注射などをしても効果がなかった場合に、本当に最終手段として行うべきものです。
十分な改善ができず、それでも勃起したい人、勃起してセックスできるようにしたい人に対してプロステーシス導入をすることになります。
手術跡の回復や、勃起不全解消のための他の治療がしづらくなります。
海綿体内にプロステーシスを埋め込むという大掛かりな治療法であるため、必ずしもすべての人が選べるものではありません。
この方法はそもそも患者それぞれに合うかどうか、本当に他の方法がないかを考えてから選択することになります。
日本国内では未認可の治療法で、どうしても急ぐ場合は海外の医師を頼るのもありですが、日本で手術をうける場合の2倍から3倍ほどお金がかかるかもしれません。
効果がはっきりとした治療法ですが、その分リスクも大きいので、できるだけその他の方法で治療すると良いでしょう。